- 「天空戦記シュラト」
- 発行元:角川書店(1995~1996年)
- 巻数:既刊6巻
- 著:あかほりさとる
- 表紙イラスト:奥田万つ里
- 口絵・本文イラスト佐野浩敏
あかほりさんのお名前をいろいろなメディアで見かけるようになった頃に
発行された新装版。
学校帰りに本屋さんで何の前情報もなく発見した時は
「うお! シュラト!!」と叫びそうになりました。
第1巻のあとがきでは
「あかほりさとるの天空戦記を完結させます!」
と書かれているのですが、………。待っていますからね!
ところで、当時のスニーカー文庫って
本の小口(こぐち)の天(上側部分)がガタガタしていて、
手にする度に断ち落としたい衝動にかられます。気になる~。
現在のスニーカー文庫は背表紙のデザインが新しくなり、
天もきれいに断裁されていますけれども……。
エニックス版と角川スニーカー文庫版の比較は「小説版ノススメ【2】」でどうぞ。
私も、最初はイラストが新しくなっているだけだと思っていたのですが、
読み比べてみるといろいろと発見がありますよ。
でも、最大のおすすめポイントは、やっぱりイラストかなぁ。
私は、奥田さんの作品を「CDジャケット群」「LDジャケット群」etc.と分類した時、
この「スニーカー文庫版表紙」の頃がいちばんお気に入りです。
線が柔らかくて、色遣いも優しく感じられるので。
そして、佐野さんのイラストも大好きです。
カラーももちろんですが、特にモノクロが。
小説版の雰囲気に合った絵柄で、物語を盛り上げてくれています。
というわけで、ここでは表紙や口絵などのイラストに対するコメントのみを
まとめておりますが、ご了承下さい。
ちなみに、各巻とも口絵の1ページ目には風景のイラストが掲載されていますが、
これはTVシリーズで背景として使われたものが
そのまま流用されているのではないかと推測しています。
ただし、第6巻のみ、佐野さんによる書き下ろしのようですが、どうでしょうか。
以下の見出しの括弧内は
「表紙に描かれたキャラクター名|口絵に描かれたキャラクター名」です。
(口絵の点数は各巻ごとに異なります)
「表紙に描かれたキャラクター名|口絵に描かれたキャラクター名」です。
(口絵の点数は各巻ごとに異なります)
1.「修夜転生」
(シュラト・ガイ・ヴィシュヌ様|天空樹 / 逃亡5人組)
それぞれに三鈷杵や剣を構えたシュラト&ガイ。正統派な印象を受ける構図で、
ふとTVシリーズのビデオのvol.1のジャケットイラストが思い出されました。
2.「魔破隘路」
(レンゲ・マリーチ・インドラ様|
天空樹 / レンゲ / ミトラ様・インドラ様・ダン・クウヤ)
表紙のレンゲにめろめろです。やや上向きで不安そうな表情とか、ちょっと大振りな蓮華杖とか、
なぜか裸足なところとか、とにかくひたすら可愛くて少し幼めで、キャーッて感じです。
舞い散る白い花びらも、少女漫画風味でとても好み。
エニックス版2巻の表紙とは違い、いつものあの笑顔なマリーチも良いです。
インドラ様は少し切ないような苦しいような、微妙な表情ですね。
この三者の関係がよく出ているイラストだなぁと思います。
そして、見開き口絵は「オン・ナーラ・ソワカ!」な(?)レンゲ。
いきなり裸でびっくりどっきり(でもエロではないです)。
そして最後の口絵では佐野さん版のミトラ様が初登場。
これ、ぱっと見がシヴァ様と似ていませんか?
表情やアクセサリーも何だか悪者っぽいような気が……。
そいでもって本文イラストでは、序章のマリーチ&レンゲがお気に入りです。
レンゲのスカートのはためき具合なんて特に。
3.「戦鬼邂逅」
(ガイ・ダン・クウヤ・レンゲ|
天空殿 / ヒュウガ&リョウマ / レンゲ)
表紙のガイがかっこいいやら恐ろしいやら。口元が剣(血まみれ)で隠れていて表情が読めないのも、
また一段と夜叉っぷり(?)を増しています。
それとは対照的に、いちばん最後の本文イラストの
ラクシュ&ミーにはほっとさせられます。
ミーの顔がどこにあるのか、よくわからないけれどね。
4.「不抜大我」
(ラクシュ|吉祥の泉 / 獣牙三人衆 / ラクシュ)
本文イラストでは、サティさん・カーリー・レンゲ・ラクシュの単独ショットが入っているので、女の子びいきの私にはとてもうれしいです。
そうそう、佐野さんの絵柄に惚れ込んでいる私ですが、
アカラナータの髪型の描き方だけはちょっと不満。
だって、これじゃまるで前髪が後退しているみたいなんだもの……。
5.「苦界彷徨」
(トライロー・シュラト・ガイ|
天空界 / レイガ・ラクシュ・シュラト / トライロー)
女王様のおへそや太腿がまぶしい表紙。初めて見た時は「トトトトライロー!?」と取り乱してしまいました。びっくりして。
本文イラスト(第1章)の彼女はギャルっぽいのですが、それもまた好き。
あと、序章のラクシュのイラストがとても可愛いです。
この子の明るさや素直さがよく表れているなぁ、とも思います。
6.「刹摩哀史」
(シュラト&シヴァ様?|
天空殿 / レンゲ&インドラ様 / シュラト&ガイ)
表紙に描かれているのは、シヴァ様というより黒のソーマそのもののイメージなのかも知れません。
本文がああなので、激しい戦闘シーンのイラストがほとんどです。
最後のミトラ様のイラストは、わりとミーハー的に「かっこいい!」と思えるのですが。
ああー、奥田さんのイラストも、佐野さんのイラストも、
もっとたくさん新作を見たいよう!
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