小説【3】:創世への暗闘

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  • 「天空戦記シュラト 創世への暗闘」
  • 発行元:エニックス(1991~1992年)
  • 著:関島眞頼
  • 表紙・本文イラスト:奥田万つ里
  • 判型;四六判ハードカバー

OVAの小説版。
内容的にはほぼOVAのとおりなのですが、
あちらこちらに関島さん独自の解釈や補足が入れられているので
別物としても楽しめます。
全体としては、関島さんご自身の「信仰心」が色濃く表れている作品だなぁ、
という印象を受けました。

あかほりさんとはまた違った文体で、当然のことながら雰囲気も異なっています。
叙述形式は基本的には三人称なのですが、部分的に一人称も挿入されていて、
それがおもしろくもあり、またちょっと読み辛くもありました。個人的には。

OVAの美奈さんが何だかいろいろすごい、というのは割と知られた話のようですが、
ここではさらにパワーアップ。
やっぱりこのお姉さん、あんまり好きになれないわ……。
というか、TVの時ってこんなじゃなかったよねぇ。
下巻収録のインタビューによると、奥田さんも最初は
「弟思いの母性の象徴、いわばヴィシュヌと同じようにとらえていた」
とのことですが……うーむむ……。
以下の見出しの括弧内は
「表紙に描かれたキャラクター名|口絵の説明」です。

上巻
(シュラト|OVA第1巻ジャケットイラスト)

この表紙、ちょっと目のやり場に困っちゃう。
……などと思ってしまったのは私だけでしょうか。
えーと、天上(掌)から降り注ぐ光と舞い散る羽根、
そしてそれを浴びるシュラト、という構図です。
この掌は、下巻のラクシュの台詞に出てくる
「唯一絶対の真(まこと)の神」の象徴なのかなぁ、と思ったり。
そうそう、見返しとしおりの暗い深紅がとても好みです。いい色だわ。
本編では、美奈さんの生年月日が「1968年、6月12日」、
つまりガイとは5つ違いの同じ日と設定されています。
(ちなみに、あかほりさんの小説版では、3つ違いで誕生日については不明)

下巻
(美奈|OVA第6巻ジャケットイラスト)

表紙の美奈さんがこーわーいーよー!
「第四章 異郷の挽歌」のシュラトが美奈さんの日記を読んでしまうシーンでは、
ゲーム「弟切草」を初めてプレイした時のようなじわじわとした恐怖を感じました。
巻頭の「汎説 転生秘録」と「第六章 光よ……!」によって、
OVAのラストの意味がようやく分かったような気がします。
シュラトは美奈さんのためにガイの「肉体」と「精神」を人間界に残して、
「魂」だけを天空界へ連れて帰った、ってことなのですよね?
いまいちすっきりとしないのですが、もやもやとした感覚は少しだけ落ち着きました。
巻末には「奥田万つ里スペシャルインタビュー」が収録されています。
OVAについての裏話もちらほら知ることができて、興味深いです。

(初出:2004.10/4)

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